ホームページを制作会社に依頼すると、サーバーとドメインの契約もまとめて引き受けてもらえるケースがほとんどです。
手続きの手間がかからず、請求もひとつにまとまります。
ただ、その状態のまま数年が過ぎたあとに「別の会社に頼みたい」と思ったとき何が起きるのか、依頼時点で説明を受けている方はあまり多くありません。
先に立場を明かしておきます。
私も制作する側の人間です。
その私は、サーバーとドメインの契約を代行していません。
お客さん自身に契約してもらっています。
きれいな理由からではありません。
クレジットカード情報を預かった時点で、自分がリスクを負うからです。
自衛のためにそうしていたら、結果としてお客さんにとって一番安全な形になっていた、というのが実情です。
この記事では、その「自社名義にすべき」という話を、契約規約のレベルまで降りて確認します。
サーバー会社によっては、契約したあとから名義を変える道が残されていません。
すでに制作会社に任せている方は、「今の契約がどうなっているか、確認する手順」から読んでいただいても構いません。
結論:サーバーとドメインは自社名義で契約してください

自社名義にする目的は、所有権を主張することではありません。
乗り換えられる自由を手元に残しておくことです。
制作会社との関係は、うまくいっている間は名義がどちらでも困りません。
問題が起きるのは、担当者が変わって連絡が滞ったとき、対応スピードに不満が出たとき、あるいは相手が事業をたたんだときです。
そのときに、同じURLのまま別の会社へ移れる状態を保てているかどうかで、選べる手が変わります。
これは制作会社に悪意があるという話ではありません。
契約の構造がそうなっている、というだけの話です。
起こりうる事態は大きく3つあります。
ひとつ目は、制作会社が廃業した場合です。
サーバーもドメインも先方の名義なので、サイトが止まると同時に、そのドメインで使っていたメールも一緒に止まります。
ふたつ目は、移管を断られる場合です。
名義人しか手続きできない仕組みなので、応じてもらえなければURLを捨てて作り直すしかありません。
3つ目は、更新忘れによる失効です。
ドメインは期限が切れると一定期間のあとに削除され、第三者が同じ文字列を取得できる状態になります。
失効の怖さは、サイトが消えることだけではありません。
経済産業省が旗を振っていたプレミアムフライデー推進協議会は、公式サイトを2023年6月に閉鎖しました。
その後 premium-friday.com のドメインを第三者が取得し、ウイルス感染を装う詐欺サイトとして使われたため、経済産業省が2025年11月19日に注意喚起を出しています(出典: 経済産業省の注意喚起/ITmedia NEWS 2025年11月20日)。
もうひとつ、サイトが生きたまま乗っ取られた事例もあります。
NTTコムオンラインのアクセス解析ツール Visionalist が終了したあと、計測用ドメインの tracer.jp が2022年4月30日に失効しました。
5月5日に第三者がこのドメインを取得すると、計測タグを消し忘れていた約800サイトの訪問者に向けて、13日間にわたり悪意のあるスクリプトが配信されました(出典: Security NEXT / Web担当者Forum 2022年5月)。
サイト自体は普通に表示されたままです。
運営者が異変に気づけないまま、自分のサイト経由で訪問者に被害が及びました。
ドメインを手放すというのは、サイトを閉じるのとは意味が違います。
その名前を誰でも使える状態にする、という行為です。
依頼前に整えておく準備の全体像はホームページ制作を依頼する前に準備すべきことにまとめています。
この記事では、なぜ自社名義でなければいけないのかを、各社の規約と登録規則のレベルまで降りて確認していきます。
サーバーもドメインも、あとから名義を動かせるとは限りません

ここが一番伝えたい部分です。
サーバーの契約は、あとから名義を書き換えられるとは限りません。
主要なレンタルサーバーの多くは、そもそも第三者への契約譲渡を認めていません。
利用規約で契約上の地位の譲渡を禁じている、あるいは名義変更の手続き自体を用意していない、という形です。
2026年7月時点で各社の規約とサポートページを確認したところ、以下のサービスでは第三者への譲渡ができませんでした。
- ConoHa WING
- ロリポップ!
- お名前.com レンタルサーバー
- KAGOYA(カゴヤ・ジャパン)
- スターサーバー
制作会社がこれらのサーバーを自社名義で契約していた場合、あとから「うちの名義に変えてください」と頼んでも、手続きとして存在しません。
できるのは、自分たちで新しく契約を取り直し、データを移し、ドメインの向き先を変える作業です。
費用も時間もかかりますし、移行中の表示崩れやメール停止のリスクも自分たちで背負います。
一方で、譲渡の手続きを正式に用意している会社もあります。
| サービス名 | 譲渡の可否 | 条件 |
|---|---|---|
| エックスサーバー | 可能 | 利用権限譲渡申込書を提出。法人が関わる場合は双方の印鑑証明書も必要。書類が揃って2〜4営業日 |
| さくらインターネット | 可能 | 譲渡元と譲渡先の双方が、5営業日以内にそれぞれ申請する |
※ 2026年7月時点の確認結果です。ConoHa WINGは会員規約第11条で権利譲渡を明示的に禁じています。ロリポップ!・お名前.com レンタルサーバー・KAGOYA・スターサーバーについては、各社の公式サポートページに第三者への契約譲渡の手続きが用意されていないことを確認しました。エックスサーバーとさくらインターネットの条件は各社の公式マニュアルによります。規約は改定されるため、契約前に必ず最新の記載をご確認ください。
表を見て気づいていただきたいのは、譲渡できる会社であっても手続きが軽くない点です。
双方の申請と書類が要ります。
つまり、相手が協力してくれることが前提になります。
関係がこじれてから使える逃げ道ではありません。
ドメインは「所有」ではなく「使用権」です
ドメイン側も構造は似ています。
JPRS(日本レジストリサービス)の「汎用JPドメイン名登録等に関する規則」第25条では、移転登録を申請できるのは登録者だけと定められています。
登録者として記載されているのが制作会社であれば、実質的な運営者が自社であっても、移転の申請権限は自社側にありません。
さらに前提として、JPRSの規則ではドメイン名を「所有」する建てつけになっていません。
登録されるのは使用権です。
だからこそ、誰の名前で使用権が登録されているかが、そのまま実務上の決定権になります。
サーバーは譲渡できるかどうかが会社ごとに違います。
ドメインは登録者だけが動かせます。
この2つが噛み合ったとき、名義を他人に預けたまま関係が悪化する状況は、想像以上に手詰まりになります。
私が、お客さん自身に契約してもらっている理由

私の場合、サーバーとドメインの契約は、Google Meetをつないでお客さんの画面で進めてもらいます。
流れはこうです。
まず日程を1時間ほど押さえて、お客さんにパソコンの前に座ってもらいます。
私が画面を見ながら「そのプランで大丈夫です」「ドメインはこの文字列にしましょう」と口頭で伝え、入力はお客さん自身にやってもらいます。
私は手を動かしません。
そして、クレジットカードの入力画面に進む直前で、画面共有を切ってもらいます。
カード番号を入力し終えたら、また共有を戻してもらって続きを進めます。
初めての方には手間に感じられると思います。
私が代わりに入力したほうが、その場は早く終わります。
それでも代行しないのは、お客さんのためというより、自分のためです。
カード情報を預かった瞬間から、私はそれを守る責任を負います。
万一その情報が漏れたとき、原因が私でなくても、私が疑われます。
毎月の請求が続く契約を自分の名義で抱えれば、支払いが止まったときの後始末も自分に来ます。
そういう荷物を持ちたくないので、最初から持たない形にしています。
その結果として、契約者はお客さん本人になります。
サーバーもドメインも、登録者名も支払い方法も、全部お客さんのものです。
私が明日いなくなっても、お客さんは別の制作者に鍵を渡すだけでサイトを続けられます。
自衛のためにやっていた運用が、たまたま一番安全な形と一致していた、というだけです。
引き継ぎ案件で毎回起きること
他社が作ったサイトを引き継ぐ仕事も受けています。
そのときに最初にやるのは、デザインの確認でもコードの確認でもありません。
サーバーとドメインの契約情報がどこにあるかを探すことです。
パターンはだいたい2つに分かれます。
ひとつは、前任の担当者が元の制作会社と連絡を取り、そこから情報を引き継いでもらえる場合です。
もうひとつは、お客さん自身が契約書や管理画面のログイン情報を持っていて、それをそのまま使える場合です。
後者は驚くほどスムーズに進みます。
前者は、相手の返信を待つところから始まります。
そして、どちらのパターンにもなれなかった案件では、作業に入る前の調査だけで何日か溶けます。
技術的な難易度で決まっているわけではありません。
お客さんが自分の契約情報を持っているかどうかで、引き継ぎの難易度はほぼ決まります。
良い制作会社ほど、自社名義を勧めます
ここから、少し逆説的な見抜き方につながります。
契約を代行してくれる会社が親切で、自分でやってくださいと言う会社が不親切、とは限りません。
むしろ逆のことが起きています。
制作会社にとって、お客さん名義で契約してもらうのは面倒です。
説明の時間が要りますし、ログイン情報を教えてもらう手間もあります。
それでも「名義はそちらで取ってください」と最初に言う会社は、自分たちが選ばれ続ける前提で仕事をしています。
囲い込まなくても切られない、と思っているからそう言えます。
反対に、何も説明せず契約を丸ごと引き受ける会社が全て悪質だとも思いません。
単に、そのほうが早いからやっている場合がほとんどです。
ただ、結果として出来上がる状態は同じです。
お客さんは、その会社から離れられなくなります。
悪意の有無は外からは見えません。
見えるのは、契約の形だけです。
「名義は自社、鍵は制作会社に貸す」が現実解

ここまで読んで、自社名義にすれば全部解決すると感じたかもしれません。
そこは正直に言っておきます。
自社名義には自社名義のリスクがあります。
私が見てきた範囲でも、こんな事故が起きています。
ドメイン会社からの更新通知メールを、迷惑メールフォルダに振り分けたまま誰も気づかず期限を過ぎたことがあります。
支払いに登録していた法人カードの有効期限が切れて、自動更新に失敗していた例もあります。
そして、契約時に情報を管理していた担当者が退職し、社内の誰もログイン情報を知らなくなっていたケースもありました。
これらは、制作会社がまとめて管理していれば起きなかった事故です。
名義を自社に置くというのは、更新と支払いの責任も自社に置くという意味です。
その点は認めた上で話を進めます。
解決の形はシンプルです。
契約者と登録者は自社名義にしておき、日々の操作権限だけを制作会社に貸します。
サーバーの管理画面には、多くの場合サブアカウントや権限を分けた招待の仕組みがあります。
ドメイン管理会社でも同様です。
そうした機能がないサービスなら、ログイン情報を共有した上で「変更するときは事前に連絡する」と取り決めておくだけでも実務は回ります。
制作会社には、作業の代行者として関わってもらう形です。
そして、名義を自社にしただけでは管理できているといえません。
次の5つが揃って、初めて実質的に自社で管理している状態になります。
- 契約名義(サーバーの契約者・ドメインの登録者)が自社になっている
- 管理画面のログイン情報が自社の手元にある
- 更新通知の受信先が、自社で読めるメールアドレスになっている
- 支払いに使っているカードや口座が自社のものになっている
- DNS(ドメインの向き先)の変更を依頼できる相手が確保されている
3つ目が抜けている会社をよく見かけます。
名義は自社なのに、通知の宛先が制作会社のアドレスのままという状態です。
これでは、期限が近づいていることに自社側は永久に気づけません。
5つ目も忘れられがちです。
名義と情報を握っていても、サーバーを移すときにDNSを触れる人がいなければ動けません。
社内にいなくても構わないので、頼める相手を決めておいてください。
担当者がいない体制での運用の組み立て方はWeb担当者がいない会社のホームページ運用術で詳しく書いています。
今の契約がどうなっているか、確認する手順

すでにサイトを持っている方は、まず現状を確認してください。
不安なまま推測しても仕方がないので、事実を見にいきます。
ドメインの登録者を確認する
WHOIS(フーイズ)という、ドメインの登録情報を照会する仕組みを使います。
JPRSのWHOIS検索ページ、またはドメイン管理会社が提供している検索ページで、自社のドメイン名を入力してください。
表示された内容のうち、見るべきは「Registrant」または「登録者名」の欄です。
ここに自社名が入っていれば問題ありません。
制作会社の社名が入っていれば、登録者はその会社です。
ひとつ注意があります。
汎用JPドメインでは登録者名が公開されますが、.comなどのドメインでは事情が違います。
代理公開サービスを使っている場合は管理会社の情報が表示されますし、そうでなくても、個人情報保護の流れを受けて登録者情報そのものが非公開になっているケースが多くなっています。
WHOISで自社名が出てこなかったとしても、それだけで制作会社名義だと決まるわけではありません。
表示で判断がつかない場合は、契約書か請求書で確認してください。
サーバー契約の名義を確認する
こちらはWHOISのような外部からの確認手段がありません。
手元の書類を見ます。
確実なのは、サーバー会社から届く請求書か領収書の宛名です。
自社宛に届いているなら契約者は自社です。
そもそも自社に届いていないのであれば、支払っているのは制作会社ということになります。
管理画面のログイン情報を持っている場合は、契約者情報や登録情報のページを開いてください。
氏名・法人名・住所・連絡先メールアドレスが並んでいます。
そこに書かれている名前と連絡先が、いま実際に権限を持っている相手です。
ログイン情報の所在を確認する
確認していただきたいのは、サーバー管理画面、ドメイン管理画面、WordPressの管理画面の3つです。
このログイン情報が社内にあるか見てください。
「制作会社に聞けばすぐもらえる」と考えている方が多いのですが、それは相手と良好な関係が続いている前提の話です。
必要になるのは、たいてい関係が続かなくなったときです。
制作会社名義だった場合の、聞き方
確認した結果、契約が制作会社の名義になっていたとします。
このとき、いきなり「名義を移してください」と伝えるのは得策ではありません。
相手を疑っているように受け取られると、話がこじれます。
多くの場合、制作会社に悪意はありません。
そのほうが手続きが早いからそうしただけ、というケースがほとんどです。
なので、社内の管理体制を整える話として伝えます。
そのまま使える文面を置いておきます。
件名:ドメイン・サーバーの契約情報の共有についてのお願い
〇〇株式会社
△△様いつもお世話になっております。
株式会社□□の◇◇です。現在、今後のサイト運用体制を社内で整理しておりまして、その一環でお願いがございます。
弊社サイトのドメインとサーバーの契約情報について、一度こちらでも控えさせていただきたく存じます。お手数ですが、以下についてご教示いただけますでしょうか。
・ドメインの管理会社名と、現在の登録者名義
・サーバーの会社名とプラン名、契約者名義
・それぞれの更新期限と、更新通知の届いている先
・現在のご請求に、これらの費用が含まれているかどうかあわせて、今後の管理方針として、契約名義を弊社に整理したいと考えております。
実際の運用や設定変更は引き続き御社にお願いしたいと考えておりますので、その点はご安心ください。
名義変更の可否や手順について、ご確認いただけますと助かります。お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
大事なのは、運用は今後もお願いしたいと明記する点です。
名義の整理は取引を切る話ではない、と先に伝えておくと、相手も身構えずに答えてくれます。
返信の内容によって、次の一手が変わります。
情報がすぐ出てきて、名義変更にも協力的なら、そのまま進めてください。
サーバーが譲渡不可のサービスだった場合は、名義変更ではなく、自社で新規契約して移行する計画に切り替えます。
そして、理由の説明もなく情報の開示自体を渋られた場合は、URLを維持したまま移れるかどうかを含めて、早めに別の選択肢を検討したほうが安全です。
これから新しく契約を結び直す場合に確認しておく項目は、ホームページ制作の契約で確認すべきポイントにまとめてあります。
これから依頼する人が、制作会社に聞くべきこと

これから制作を依頼する方は、もっと簡単です。
質問をひとつ用意しておいてください。
「もし将来、私が別の会社に乗り換えたいと言ったら、ドメインを移管してもらえますか」
この質問への答え方で、多くのことが分かります。
誠実な会社は、あっさり答えます。
移管できます、と言った上で、それなら最初からそちらの名義で契約しておきましょう、と提案してきます。
自分たちが選ばれ続ける前提で仕事をしている会社は、この質問を警戒しません。
逆に、話をそらしたり、うちで管理したほうが安全ですと繰り返して名義の話に触れなかったり、乗り換えの前提そのものを不快がったりする反応が返ってきた場合は、一度立ち止まってください。
たとえば「その話は契約後に改めてご説明します」と先送りされたときは、なぜ今答えられないのかを聞いてみてください。
今その場で答えられない理由がある会社は、契約後にはもっと答えにくくなります。
その反応自体が、契約後にどう扱われるかの予告になっています。
聞きにくい質問だと感じるかもしれません。
ただ、この質問を嫌がる会社と長く付き合うのは、もっと大変です。
発注前なら、まだ何も失いません。
よくある質問
まとめても分けても、どちらでも構いません。
まとめると管理画面がひとつで済み、更新の見落としが減ります。
分けておくと、片方のサービスに障害が出たときに影響範囲が狭くなります。
どちらを選ぶ場合でも、名義が自社になっているかのほうが重要です。
日々の設定変更や更新作業は、制作会社にお願いして問題ありません。
分けて考えていただきたいのは、作業を任せることと、契約名義を渡すことです。
名義を自社に置いたまま、操作の権限だけを制作会社に貸す形にすれば、管理の手間は変わらず、乗り換えの自由だけが残ります。
急ぐ必要はありません。
関係が良好なうちに、落ち着いて進めるほうがうまくいきます。
まずは契約情報の共有をお願いし、サーバーが譲渡可能なサービスかどうかを確認してください。
譲渡できないサービスだった場合は、サイトのリニューアルなど作り直すタイミングに合わせて、自社名義で契約し直すのが現実的です。
すぐには消えません。
汎用JPドメインの場合、有効期限を過ぎるとその翌月1日に廃止され、そこから1か月間は誰も再登録できない待機期間に入ります。
この待機期間のうち、廃止された月の1日から20日までのあいだであれば、登録回復の手続きをして元に戻せます(出典: JPRS公式)。
たとえば有効期限が7月中に切れたドメインは、8月1日に廃止され、8月20日までなら回復できるという流れです。
20日を過ぎると回復できなくなり、待機期間の終了後は第三者が同じ文字列を再登録できる状態になります。
JPRSは、廃止後のドメインがフィッシングサイトや誹謗中傷サイトに転用されるリスク、旧ドメインのメールアドレスを使ったなりすまし、そのアドレス宛にパスワード再設定を送ることによるSNSアカウントの乗っ取りリスクを挙げています。
できます。
個人名義で契約して問題ありません。
屋号での契約に対応しているサービスもあります。
注意点として、事業を法人化したときに個人名義から法人名義へ移す必要が出てきますが、その手続きも譲渡不可のサーバーでは使えません。
法人化の予定があるなら、契約前に名義変更の可否を確認しておくと後がラクです。
まとめ
サーバーとドメインを自社名義で契約する目的は、制作会社を疑うことではありません。
関係が変わったときに、同じURLのまま別の道を選べる状態を残しておくことです。
この記事で確認した事実を整理します。
主要レンタルサーバーの多くは第三者への契約譲渡を認めておらず、契約時点の名義が事実上そのまま固定されます。
ドメインはJPRSの「汎用JPドメイン名登録等に関する規則」第25条により、登録者だけが移転を申請できます。
そして失効したドメインは、詐欺サイトや悪意あるスクリプトの配信元として再利用された実例があります。
やることは3つです。
これから依頼する方は、契約を自社名義で取り、操作権限だけを制作会社に渡してください。
すでに任せている方は、WHOISと請求書で現状を確認し、必要なら管理体制の整理として情報の共有を依頼してください。
そして名義に加えて、ログイン情報・通知の宛先・支払い手段・DNSを触れる相手の4つが揃っているかを見直してください。
私はこの契約手順を、全てのプランに標準で含めています。
サーバー契約サポートとして、Google Meetでお客さんの画面を一緒に見ながら、契約からメールアドレスの作成まで進めます。
追加費用はいただいていません。
理由は記事の中で書いたとおりで、私自身が楽をするためです。
カード情報を預からず、毎月の請求も抱えず、引き継ぎのときに探しものをしなくて済みます。
その形が、結果としてお客さんの手元に契約を残します。
いま契約がどうなっているか分からない、確認してみたけれど判断がつかない、という状態かもしれません。
そうであれば、お問い合わせフォームから現状をお聞かせください。
名義の確認だけでも構いません。
今どういう状態にあるのかと、そこから取れる選択肢をお伝えします。

